キョロキョロとまわりに人がいないことを確認すると、アリスがぽそっと小声で話す。



「今日のお弁当のロコモコ丼、最高に美味しかったよ! 4時間目、自習だったから早弁しちゃった。もう、美味しすぎて涙でた!」



「それは、良かった」



俺もアリスに会えて、涙でそうだよ。



「で、これは、いつもお弁当を作ってくれるお礼! 莉生にあげる」



「は? なに、これ?」




アリスから、小さな紙袋を手渡された。