「泣きそうな顔?」

「そう、買い物中ずっと。ていうか、最近ずっとね。私が橘くんの話すると、泣きそうな顔してた」

「えっ」


指摘されてびっくりする……と、同時に恥ずかしさに顔が赤くなる。


「なっちゃんが自分から言うまで待とうと思ってた。でも、もう待てないよ。なっちゃんさ、橘くんのことが好きなんでしょ?」

「っ……」


真っ直ぐ見つめられ、ストレートな言葉にたじろぐ。

でも、いつになく真剣な目ではるかに問われ、誤魔化すことはもう無理だと思った。


だったら、あたしがしなきゃいけないことは……。


「ごめん、はるか……あたし、協力するって言ったのにっ」


言いながら声が震える。


はるかに協力すると言いながら、自分も冬哉のことが好きだったなんて最悪だ。

しかも、それをはるかに気付かれて、こうしてはるかの方から言わせてしまうなんて。


どんな顔をすればいいのか分からなくて、はるかがどんな顔をしているのか見るのが怖くて、あたしはギュッと目を閉じて俯いた。

すると、