冷徹王子様は、あたしだけに甘い恋をする。


「お先に」

「あ、うん」


お風呂上がりの冬哉と目が合って、あたしはパッと顔を逸らした。

Tシャツにハーフパンツの、いつもと何も変わらない姿。

……なのに、妙にドキドキして落ち着かない。


目の前のテレビに映るのは、今までに観たことのなかったドラマ。

何か冬哉以外のことに集中したくて、バラエティ番組にでも変えようと、リモコンをテレビに向ける──けど、


歩いてきた冬哉は、ドサッとあたしの隣に座った。


えっ、なっ、何でっ!?

……って、ソファは4人掛けで、スペースは充分にあって、隣に座られることは何もおかしいことじゃない。


じゃあ誰がおかしいって、おかしいのはあたし。


冬哉から流れてくるシャンプーの香りにドキドキして、息が苦しい。


こんな近くに寄ってこないでよ。


「テレビ良いのないし、あたしもお風呂入ろうかな!」


堪えきれず逃げようと、ローテーブルにリモコンを置いて立ち上がった。

すると、