冷徹王子様は、あたしだけに甘い恋をする。



パタパタとキッチンに向かって早足で歩きながら、ドキドキと胸の鼓動がうるさい。

咄嗟にとってしまったあたしの反応はきっと……ううん、絶対に冬哉を傷つけてしまった。


だって、さっき驚いた顔をした後に、寂しそうな目をしたから。


今までなら触れられたって、何とも思わない……はずだった。


それなのに冬哉を傷付けるくらい、あからさまに避けてしまったのは……あたしが自分の気持ちに気付いてしまったから。


冬哉に真っ直ぐに見つめられた、それだけで顔が熱くなるのを感じて。

触れられたら、気持ちを隠しきれないと思った。

冬哉のことを好きな気持ちを──。