冷徹王子様は、あたしだけに甘い恋をする。



今、あたし冬哉と普通に話せてる……?


もう今まで通りに過ごすことなんて出来ないと思っていた。

だから、今のこの状況がとても嬉しい。


嬉しい……けど。



「そういえば今日は大丈夫だったか?」

「え?」

「昨日トイレで水ぶっかけられそうになったろ」

「あ、あぁ……」


タコパも終盤。

ちょうどお腹がいっぱいになってきた頃に、冬哉から昨日の話が出てきて、ドキッとする。


「大丈夫だったよ。友永さんなら今日休みだったし、明日もし学校に来ても、もうあんなこと……しないと思う」


だって、昨日冬哉にキレられた友永さんは、本気で怯えてショックを受けていた。

好きな人にあんな風に言われたら、どんなにあたしを嫌ってようと、もう二度とあんな真似は出来ないと思う。

実際、あたしに意地悪をしようとしてきた女の子が、二度も同じようなことをしてくることは今まで一度もなかった。


「そっか。なら良かった」


少し微笑んでから、呟くように言われた言葉。

だけどそのひと言に、あたしの胸はギュッと掴まれたように苦しくなる。