冷徹王子様は、あたしだけに甘い恋をする。


「冬哉はもっと、冬哉ママに感謝すべきだよ。……あ、そうだ! この後一緒にゲームしない!? 家から持ってきたんだ!」

「いきなり話変えんなよ。てかお前、ゲームの前にやることあるんじゃねーの?」

「え?」

「数学の課題」


すっかり忘れていたことを冬哉に指摘され、「うぐっ」と声を上げる。

そうだ……数学の課題。
この前のテストで平均点以下だった人に出されていたんだった。

「やっぱな」と、呆れ気味に言う冬哉。


「課題?」

「あぁ、この前の……」

「あー!うん、宿題!宿題だよね!」


不思議そうに首を傾げる冬哉ママに、あたしは慌ててごまかした。

冬哉の成績はトップクラス。なのにあたしは平均点以下とか、冬哉ママに知られるには恥ずかしい。


あたふたするあたしの様子に、フッと鼻で笑う冬哉。

あたしは頬を膨らませ、冬哉を睨みつけた。