家事が全く出来ないわけじゃない。だけど、正直料理なんかはママに任せっきりなせいか、そんなに得意じゃない。
その点冬哉ママは調理師の資格も持っていて、昔っから料理上手。
今でも時々ご飯をご馳走になることはあるけれど、それが毎日だなんて単純に嬉しすぎる……!!
「洗い物くらいしなさいよ?」
「わかってるよ!ていうか、何でもお手伝いするからね!?」
あたしは立ち上がったまま、ママに意見して冬哉ママに言うと、ふふっと冬哉ママは笑った。
「女の子がいると、家の中の雰囲気が柔らかくなるから嬉しいわ。冬哉だけだと、会話っていう会話もほとんどなくて……」
「あ、冬哉くんこの子と一緒に住むの、嫌がったりしない?」
「全然大丈夫! あの子夏海ちゃんのことは大好きだから」
「それ、どっちかっていうと夏海の方じゃない? 子どもの頃からずっと冬哉くん冬哉くんってくっ付いてたよね〜。幼稚園のお泊り保育の時だっけ?冬哉くんの隣じゃなきゃ嫌だーって泣いて……」
「〜もうっ!そんな昔の話するのやめてよ!」



