冷徹王子様は、あたしだけに甘い恋をする。


あたしや冬哉と一緒にいる時に避ける……って、どういうことだろう。

少し前までは4人で喋ったり、お昼を一緒に過ごすことだってあった。

今日の冬哉の反応を見るからに、冬哉と秋吉くんの間に何かあったとも考えにくい。


気付かないうちに、あたし達が何かしちゃったのかな……と、考えるけど。


「あーっ!もう分かんないっ!」


身に覚えは全くなくて、あたしはギブアップの声を上げた。


考えたって分からない、ならば。


「はるか、お昼食べ終わったらさ、秋吉くんに直接聞きに行っちゃダメ?」

「え?」

「はるかの言う通り、あたし達を避けてるなら、きっとあたしか冬哉が何かしちゃったんだと思う。でも、全然何のことだか分かんなくて……。だから、聞きに行きたい」

「え、でも私の勘違いかもしれないし……」

「勘違いなら勘違いでいいじゃん!はるかだって、このままじゃ嫌だから話してくれたんでしょ?」


じっとはるかを見つめると、「うっ……」と言わんばかりの顔をして、静かに頷いた。