「寂しいから来てって言ったくせに、飛び入りの先輩との約束を優先するなんてどういうことよ! サークルの先輩で頭が上がらないのは分かるけど、即OKはひどくない? 私が来たからって断って欲しかった……」

 徐々に力を込めて枕が変形していくが、最後の一言で元の形に戻る。すっかり腕から力が抜けて枕はするりと転げてしまった。

「……冬馬の馬鹿。私、何しにここに来たんだろう?」