「あと少しの辛抱ですから、そう不安にならないでください」
「……本当にあの綺麗な桜が見えるんですか?」
「ええ、本当です。ほら、あちらに」

 ハヤテさんは先の方を指差すと、今までの暗い色とは一変して綺麗な桜色が見える。

「あっ!」
「ふふっ。近くで見ると、もっと気に入りますよ」