これが杏奈さんか…。


鏡に映る自分はいつもよりも
大人っぽくて綺麗に見えた。


もしかしたら
有は杏奈さんのことが好きなのかな…。



(…私が考えても仕方ないけど。。)


でもなんとなく
胸の奥にひっかかる。


「…。」


だけど、今はそんなことより
ちゃんと杏奈さんの代わりになることを考えなくちゃ。


次からは、
自分でこのメイクができなければならない。


とりあえず、有の手順を振り返りながら
何回か顔を洗って練習することにした。