「ふー…」


甘さが身体に染み渡る。


「休憩終わったら、棚片付けておいて。」


それだけ言うとコタは机に突っ伏して、寝てしまった。

本当にどこでも、すぐに寝る。


コタに紹介してもらったコンビニのバイトは、シフトも自由が効くし、夜間は時給も高いし、結構気に入っている。


もう一つの居酒屋のバイトもまあまぁ稼げるけど、週末はかなり激務でしんどい。


何より、最近店長の距離感が気持ち悪い。

やたら、肩に手を置いてきたり、
狭いレジにすぐに一緒に入ってきたり…

私にだけではないだろうし、
そこまで気にすることでもないかもしれないけど、ゾワッとする。


恋愛に興味なんてない。
むしろ、そういうものにものすごく嫌悪感をいだいてしまう。


「…行きたくないな。」