「俺たちのこと知らなかった?」

「…なんとなく聞いたことはあったかもしれません。とても人気の方たちですよね。」


バイトの子達が盛り上がっていたのを思い出した。

紅白歌合戦とかにも
出てるって言ってた気がする。


あの子達がこの話を聞いたら
驚くだろう。


でもなんで私が
そんなメンバーの一人の妹になる必要があるのだろうか。


「そんな人達がなんでって顔してるね?」


有がくすりと笑う。


「まぁ…はい。」

「理由をあげるとするなら…そう。有名になりすぎちゃったってこと…かな。」