「ひまりちゃん、おかえり!」


部屋に入ると、純大が玄関に飛び出てきた。


「本当は僕がお迎えに行きたかったんだけど、仕事が長引いちゃって…」

「あ、いえ、有さんが来てくれたから大丈夫です。」


純大は私の返答に
明らかにしょんぼりした様子をみせた。


「あ、ごめんなさい。私、かわいげがなくて。。」

「え!ひまりちゃんは可愛いよ!」

「え?」

「えっ!あ、あー…///いや。そうじゃなくて。」


自分で髪をくしゃくしゃっとしながら
奥に入っていってしまった。


「ジュンちゃんは分かりやすいなぁ。くく」


有が笑いながら、リビングへと進み、私の段ボールを隅に置いた。


どうやら
蓮はいないようだった。


「改めて仕事の話をしてもいい?」


有はダイニングチェアをひいて
ちょいちょいっと手招きをした。