「おい、ひまり。」

「…」

「おいっ!ってば!」


叩かれた先を見上げると
いつもの顔があった。


「なぁに?いま、休憩中なんだけど…」


鈴木 琥太郎(こたろう)
昔から唯一の友人、いわゆる幼馴染だ。

といっても
少女漫画のようにイケメンでもないし、


もちろん恋愛フラグがたったりもしていない。


「なんだよ、せっかく飲み物買ってきてやったのに。」

「もらう。」

「ったくかわいげのねぇやつ。ほら。」


琥太郎、通称コタは、いつものように
私の好きな甘いカフェオレを放り投げた。