斎藤拓哉。


私達の両親の仇。


それを知ったのは本当に偶然だった。


私がSunriseの営業でたまたま入った都内のコンサルティングの会社。


ただ、アルバム発売のポスターを貼らせてもらう場所を探していただけだった。


人が集まりそうな飲食店や会社を中心に
回っていた。



事務所の割には閑散としていて
あまり効果はなさそうだった。


すぐに帰ろう。


化粧室を借りて、手を洗っていた時だった。


廊下の外に懐かしい言葉を耳にした。