帰りは純大が車を出してくれてくれた。


「女の子の夜道は危ないよ。家まで送るからね。」


お酒を飲んで、まどろむ有と蓮を横目に
立ち上がって、車のキーを手に取った。


「ありがとうございます。」


こっちだよ、と
優しく誘導してくれる純大と一緒に
マンションの地下の駐車場に向かった。


「…本当にいいの?」


純大はちょっとかがんて
私の顔を覗き込んだ。

ドキン…

有も蓮もそうだったけど
三人とも背も高いし、整った顔立ち。


こんな顔に見つめられてドキッとしない女は
いないと思う…。


それに、こんないいマンションに住んで
何者なんだろう。


メンバーってなんだろう。


一緒に住んでいるみたいだったし、
兄弟なのだろうかな。


そんな何も知らない人達の家に
転がり込もうとしている私もどうかと思うけど。


「どうぞ?」

「ありがとう…」

私が一生かかっても買えなそうな
高級そうな車。


甘い香りに酔いそうだ。