コンコン


「はーい!」

「あ、ひまりです。」


小さな声で呟くと
中からバスローブ姿の純大が出てきた。


どきん


「ごめん、シャワー浴びてて。入って。」


本当に出たばかりなのだろう。


身体からは湯気がたっていて、髪もまだ濡れている。

顔がすこし赤らんでいて
色っぽく見えた。


緊張しながら中に入るとすぐに抱きしめられた。


「あー…疲れた。ずっとこうしたかった。」


純大はスンっと私の髪に鼻をこすった。


(お風呂入ってきてよかった…)



そのまま、純大は軽く唇を寄せた。


ドキドキ…


(くる…///)


このまま、続きが始まるのかと覚悟していたら、純大がパッと身体を離した。


「よしっ!テレビでも見ながら、なんか食べる?」

「あ、うん。」


純大はケロッとした態度で部屋の中に進んでいった。



(あれ…?)


ひまりは身構えすぎていた自分が
急に恥ずかしくなってしまった。