「杏奈が?!」


裏で信頼できる探偵会社に杏奈の所在を探させていた。


そこからようやく連絡があった。


蓮は居残り組の純大を残して、
ひまりと有とマンションに戻ってきていた。


駐車場に着くとまだ車内で眠る有を残して
バンから飛び降りて、
すぐに連絡を折り返した。


地下はガソリンの匂いが立ち込める。


どうやら交際相手と言われた男性とは別の人物とともに

暴力団関係者から追われているというのだ。


現在は、九州あたりでいくつか目撃証言が出ていた。


「なんで…。」


もし命まで狙われているとしたら
杏奈が危険すぎる。


かと言って警察に相談できるような内容ではない。


どうしたら…


「杏奈がなんだって?」