「ん?」


ようやく目が覚めたのか
ひまりに気づいた純大がベッドから飛び起きる。


「あ、ひまりちゃん!うわっ、やべ。」


寝癖を隠すかのように髪をまとめ、
あわててTシャツをかぶると、そのまま振り返った。


「昨日…有に変な事されてないよね?」

「変な事?」

「き、キスとか…。」

「するわけないじゃん…」


意味不明な会話に微妙な沈黙が流れる。


「…キス…してもいい?」


その瞬間部屋に突風が注ぎ込み、カーテンが大きく揺れた。


「え、なんて…?」


風がやみ、君の顔を隠していたカーテンが
おさまると、きょとんとした顔をするひまりの姿があった。