「ひまー終わったよ。迎えにきて。」


有から連絡が入ったので
スタジオに向かった。


「あいつら、まだまだかかりそうだから
佐倉さんが送るって。」


もうすぐライブがあるので、みんな忙しそうだ。


「有は平気なの?」

「余裕〜」


座席に転がると何か言いたそうな顔で
ミラーごしに、こちらを見ている。


「なに…。」

「なんか〜ご機嫌っすね。」


有の鋭さは、たまに本当に面倒くさい。


「別に…。」

「それ…可愛いね。ん〜俺のあげたイヤリングは〜?」


思わず耳を隠した。

目良すぎでしょ…


「あ、兼さん!いつもの店、お願い♡」

「ちょっ!帰るんじゃないの?」

「ん〜ちょっと気分変わっちゃった♪」

「かしこまりました。」


有の一言で兼さんは、ルートを変更した。