狙われてますっ!

 だが、さすがプロ。
 洗練された技だった。

 目だけは、かなり挙動不審だったが……。

 この人も武志みたいに物言いたげに汐音を見ている。

 訊くなら今だろうか……?

 ごくりと唾を呑み込んだ求は、ふんわり訊いてみた。

「そういえば、汐音。
 武志がお前と会ったあと行った郵便局でどうとか言っていたが」

 笑顔を張りつかせ、出来上がったデザートをサーブしてくれているウエイターを眺めながら汐音は言った。

「……そうですか」

 いや、今の会話で、そうですか、って返し、おかしくないか?
と思いながら、求は汐音を見て、ウエイターを見る。

 その視線を受けて、今度はウエイターが汐音を窺う。

 コース料理を食べ終え、名残り惜しいながらも、ほっとするデザートの時間のはずなのに、妙な緊迫感が漂っていた。