「そういえば、子どもの頃、赤いお肉苦手だったんですよね~」 なんとか世間話などしながら食事をしていると、汐音がそんなことを言い出した。 「もうガッチガチに焼いた肉じゃないと食べられなくて。 牛肉は少々赤くても大丈夫だってお母さんに言われても食べなかったんです」 と今はパクパク食べながら、汐音は言う。 少し酒が回ってきたようだ。 いや、緊張が続いて、ぼんやりしているのかもしれない。 汐音の頭にあのうさぎの耳が見える気がする。 妄想の中のそれが汐音が笑うたび、ぴょこぴょこ動いて可愛い。