翌朝、思いっきり寝過ごしてしまった汐音だったが。
「偉いぞ~、汐音」
と以前、繁に褒められたこともあり、おむすび作りはやめられないなと思った。
時計を見ながら、急いで、おむすびを握るが、二個が限界だった。
「それだけか汐音っ!
根性と機敏さが足らないぞっ」
と頭の中で繁が渡真利に変身し、叱ってくる。
ひ~、と思いながら、お弁当箱にその二個だけを入れ、汐音は家を飛び出した。
会社近くのコンビニをチラと見る。
そういえば、朝ごはん食べてない。
コンビニで朝ごはん、買うべきか。
いや、おむすび握っといて意味がわからないな、
と思った汐音は、職場のロッカールームの隅にしゃがみ、おにぎりを齧った。
化粧を直しに入ってきた輝美に、
「なんの霊っ!?」
と驚かれながら。



