狙われてますっ!





 出会えたーっ。
 嘘ーっ。

 全然会えないから、たまたま出張で立ち寄った人かなにかだったんだろうと思い始めたとこだったのにっ!
と求の姿を見つけた汐音は慌てて駆け寄った。

 いや~、雨なのにジャンケンで負けて、最悪~っ。
 って思ってたけど、よかった~っ!
と小躍りしそうになる。

 輝美が、
「公園のキッチンカーで買って食べようと思ってたけど。
 雨だから、買い出しジャンケン」
と言い出したのだ。

 よかった、よかった。
 輝美さん、ありがとうっ。

 私のジャンケン運のなさ、ありがとうっ!

 これで、ようやく胸のつかえが取れると汐音は、なにもかもに感謝する。

 実はふたりとも、日々、お互いを探して、公園近くをウロウロしていたのだが、タイミングが合わず、ずっとすれ違っていたのだ。

「お食事券が腐るかと思いましたーっ」
と求に向かい、思わず叫んでしまう。

 会えない間に、汐音は輝美に洗脳されていた。