狙われてますっ!

 汐音はちょっと考え、
「えーと、そうですね。
 めちゃくちゃ仕事できる人です」
と言ってくる。

 すごく尊敬してる感が伝わってくるな……。

 尊敬は愛への第一歩だと言うからな。

 俺もこいつのおむすびを尊敬して、一歩踏み出した気がするし、と汐音に、
「いやそれ、私に向かって、一歩踏み出してますっ?
 おむすびに向かって、踏み出してませんかっ?」
と言われそうなことを思う。

 その男を愛そうとしているのか、汐音。

 もう若い男と決めつけ、求は落ち着かなくなっていた。
 そして、そこのところだけは当たっていた。

「そいつとは、プライベートでも付き合いがあるのか?」

 汐音は、ああ……と言いかけ、少し考え、
「……まあちょっと」
と曖昧に濁す。

 まあちょっとっ!?
 なんという意味深な言い回しだっ!