狙われてますっ!

「いえ。
 さっき、畳が降ってきて」

「何故、畳が降ってくる……」

 畳は床にあるだろうが、と言われた。

「いえ、加倉井さんが来られるので、しまおうかと」

「何故、畳をしまう。
 そもそも、最近のこういうアパート、フローリングじゃないのか。

 お前はお雛様みたいに下に畳を敷いて生活してるのか」

 いや、お雛様も畳台の上に座ってるだけで、あそこで生活してないと思うんですよね……。

「あ、どうぞ」

 寒い中立たせてたな、と気づいて、汐音は求を中へと(うなが)す。

「あ、……うん。
 ありがとう」
とちょっと戸惑うような顔をしながら、求は入ってきた。