「甘いものとお酒も合いますよね~」
デザートプレートをカラにする頃には、もういい感じにお酒が回っていた。
「いや~、こんな素敵なところで美味しいものが食べられるのなら、地下工場でイカと一緒に干されて、ぐるぐる回されるのもやぶさかではない感じです」
汐音はそう言って、
「……いつ、イカの一夜干し工場になった。
そして、お前、そこで働いてるんだろうが。
お前が回ってどうする」
と求に言われる。
「一夜干し、美味しいですよね。
焼いてマヨネーズと七味で」
「持ってこさせようか……」
いえいえ、と汐音は笑う。
この上品な感じに甘いケーキの匂いの中にイカとマヨネーズと七味の匂いをぶち込む勇気はない。



