火曜日、汐音はお昼休み、コンビニに来ていた。
渡真利が此処に現れるという情報をつかんでいたからだ。
……というか、単に以前、本人から火曜日は社の近くのコンビニで弁当を買うことが多い、と聞いていたからなのだが。
潜入中の渡真利とは、あまり連絡をとらないようにしているので、さりげなく会って、呑み会の話があることを伝えておこうと思ったのだ。
サンドイッチの棚を見ていると、渡真利が現れる。
「なにしてるんだ?」
「……サンドイッチ買いに来たように見えませんかね?」
と汐音は小声で返したが、
「そんなに親の仇かというほど眺めてるのは変だろう」
と言う。
「どうした。
誰かと待ち合わせか?
……加倉井求じゃないな。
あの男が使うのは、このコンビニじゃない」
と言われ、
えっ、そうなのかっ。
此処も加倉井さんの会社から、近いのにっ、と思わず外を振り返ってしまった。
それが本来の目的ではなかったのだが、つい……。



