狙われてますっ!

 なんで、娘を嫁に出す父親というか、妹が嫁に行く兄、みたいな雰囲気を醸し出してんですか、と思っているうちに、降りる場所まで来た。

 おっと、加倉井さんに返信してなかった。

 でも、慌てて返信して、おかしなこと書いちゃったらやだな~。

 落ち着いて、よく読み返してから送らないと。

 ああっ、でも、もう既読にしちゃってるっ。

 焦りながら、汐音は急いで打ち込み、
「じゃあ、ありがとう。
 おにいちゃんっ」
と車から降りて、手を振った。

 繁はしんみりした顔のまま、
「早く部屋に入れ。
 入るまで見てるから」
と車の中から言ってくる。

「うん、ありがとうっ」
と言い、汐音は急いでアパートに向かい、走っていった。