狙われてますっ!

 だが、繁はいつものように、やるだけで、尊いことです、と言わんばかりに褒めてくれる。

「いや、お前の料理はなかなか美味しいぞ。
 味があって」

 個性的で面白い的な意味だったのだろうが。

 そこに姉には容赦ない弟がやってきて、
「いや、だから、味がなかったんだろ」
と突っ込んで言ってくる。

(りん)
 なんであんただけゲームやってんのよ、手伝いなさいよ~」
と姉弟で揉めるのを微笑ましく繁は眺めている。

「まあ、仕事も料理も頑張れ、汐音」

 うん、ありがとう、と微笑んだ汐音を見つめ、繁は0.3秒くらい考えたあとで、
「……でも、加倉井さんにはおにぎり以外は食べさせるなよ」
と言ってきた。

 ええっ!? と思ったが。

 それは心優しい従兄からの精一杯のアドバイスのようだった。