狙われてますっ!





 週末、たまには食べに来なさいと言われ、汐音は繁と実家に帰っていた。

 二人で食器を食洗機に詰めたり、鍋を洗ったりしながら、汐音は言う。

「職場にさー、ゼリー持ってったんだよ。
 かなり薄味のゼリーになっちゃったのに。

 みんな、口当たりがいいとか、太らなくていいとか言ってくれて。
 また作って来てねって言ってくれたの。

 気を使わせちゃったな~」
 
 はは、と繁は笑って言う。

「おにいちゃんみたいに、褒めて伸ばそうとしてくれたのかもだけど」

 やさしい繁はなにも言わずに微笑んでいたが、その顔には、ハッキリと、

 お前の料理の腕が褒めたくらいで伸びるだろうか……と書いてあった。

 いろいろと知りすぎているのも問題だ。

 私の伸び(しろ)まで知り尽くされている……。