その日の帰り道、汐音は会社近くのコンビニ前で見知った人影を見つけた。
あ、さっき、勝手に売り買いされてた渡真利さん、と思いながら、声をかけてみる。
「お疲れ様で~す。
また呑み会ですか?」
振り返った渡真利は、
「……遊んでるみたいに言うな
今から残業なんで買い出しに来たところだ」
と言って、軽く睨んできた。
「へー、ほんとに仕事してるんですね」
とうっかり言って、お前な……という顔をされる。
あ、そうだ。
あれを報告しておかねばっ、と気づいた汐音は、人が来ないうちにと急いで渡真利に謝った。
「すみません、渡真利さん。
実はこの間、加倉井さんに、元婦警だって言っちゃいました」
案の定、渡真利は渋い顔をする。



