「なんでって言われても…」

回答に困っていると、田中さんは、さらに近づきながら口を開く。


「だいたい、すみれなんて昔はデブだったのに、ちょっと痩せてきれい風になったからって、調子に乗ってるんじゃないの。
ふたりのこと、一人占めできるって」


我慢、しなきゃ。
反論したりして、また。

せっかくできた友達が、いなくなったら。



…余計なことしないでって言われたら。
今度こそ立ち直れない。



「瀬川兄弟のどっちでもいいから、紹介してって言ってるだけなのに…」


ぐちぐちと、すみれちゃんたちの悪口、文句を言うふたりに。


プチっと私の中で、何が切れた。