私の問いに、ぱちぱちと瞬きし、少し驚いたような表情。 そして、ゆっくりと口を開いた。 「…朝からなにか大事そうに、袋を抱えてるなって思ってたんだよね。 話を聞いたらさ、爽か涼に借りたジャージで。 それをあんなに大事に扱ってくれてる子なら、絶対良い子にだと思ったよ。 私も友達になりたいと思ったし、ふたりとも仲良くなってほしいと思った。」 そう言って、すみれちゃんはすごく優しく微笑んだ。 友達というものから少し離れていた私には、あまりに優しくて。 ちょっと泣きたくなる。