あずみは一通り話してくれた。
美波はそれを聞いて息を吐き出してしまったけれど、それは安心と、それからほかにいろいろ混ざった気持ちからだ。
北斗が説明してくれた。
おまけに自分をかばうようなことを言ってくれた。
嬉しいのか、申し訳ないのか、それともなんなのか、いろいろ混ざっていてすぐにはわからない。
「北斗くんの説明を聞いて、よくわかった……、そんな事情だったら、美波だって軽率に話すわけにはいかなかったよね。だから……ごめん」
あずみは再び謝ってくれた。
美波もやはり「ううん」と言う。そのあとは「私こそ」だったのも同じだった。
「それでね、北斗くんに言われたことがもうひとつ、あるんだけど」
「なに?」
あずみの言ったことに、美波は何気なく相づちを打ったのだけど、直後、むせそうになった。
「北斗くんが美波に『隠してくれ』って頼んだことが、もうひとつあるって。それで、それは美波から聞いたほうがいいだろうって」
それがなんなのか、すぐにわかった。
わからないはずがなかった。
北斗と美波が、二人の秘密にしていたこと。
重大なもうひとつ。
でもいい機会かもしれない、と思った。
北斗に言われたから隠していたけれど、きっと北斗はあずみに話すべきだと思ったし、美波から話してほしいと思ったから、そう言ったのだ。
それなら、今、言うのが一番タイミングがいい。
「なにか事情があったんだよね。……良かったら、教えてほしい、な」
あずみの声がうながしてきた。
いつも助けられてしまっている、と思う。
この優しい親友に。
信じよう、と思った。
美波は思い切って、口を開く。
今まで他人に一度も話したことがないことだ。流石に緊張した。
「……北斗、春から、私の家に住んでるの」
美波はそれを聞いて息を吐き出してしまったけれど、それは安心と、それからほかにいろいろ混ざった気持ちからだ。
北斗が説明してくれた。
おまけに自分をかばうようなことを言ってくれた。
嬉しいのか、申し訳ないのか、それともなんなのか、いろいろ混ざっていてすぐにはわからない。
「北斗くんの説明を聞いて、よくわかった……、そんな事情だったら、美波だって軽率に話すわけにはいかなかったよね。だから……ごめん」
あずみは再び謝ってくれた。
美波もやはり「ううん」と言う。そのあとは「私こそ」だったのも同じだった。
「それでね、北斗くんに言われたことがもうひとつ、あるんだけど」
「なに?」
あずみの言ったことに、美波は何気なく相づちを打ったのだけど、直後、むせそうになった。
「北斗くんが美波に『隠してくれ』って頼んだことが、もうひとつあるって。それで、それは美波から聞いたほうがいいだろうって」
それがなんなのか、すぐにわかった。
わからないはずがなかった。
北斗と美波が、二人の秘密にしていたこと。
重大なもうひとつ。
でもいい機会かもしれない、と思った。
北斗に言われたから隠していたけれど、きっと北斗はあずみに話すべきだと思ったし、美波から話してほしいと思ったから、そう言ったのだ。
それなら、今、言うのが一番タイミングがいい。
「なにか事情があったんだよね。……良かったら、教えてほしい、な」
あずみの声がうながしてきた。
いつも助けられてしまっている、と思う。
この優しい親友に。
信じよう、と思った。
美波は思い切って、口を開く。
今まで他人に一度も話したことがないことだ。流石に緊張した。
「……北斗、春から、私の家に住んでるの」