ファイヤークイズ午後の部

少しでもみんなが安心すればいいと思ったのだけれど「笑顔、下手すぎ」と、友香に言われてしまった。


こんな熱がこもった体育館の中じゃ、表情筋も硬直してしまう。


「殺されたとかじゃないよな?」


あたしの努力を台無しにしたのは浩二だった。


みんなが一番考えたくない事実だった。


こんなクイズに参加させられたのだから、簡単に解放されるとは思えない。


いや、それ所か生徒ごとこの学校を買い取ったと言っていなかったか?


だとすれば、生きていても逃げ出す事は不可能だ。


そう考えていた時、スピーカーが流れ始めた。


《みなさまこんにちは! 午前中にこの学校の膿を1つ出しきる事ができました。被害者である坂田春香さんは、無事警察に保護されたと連絡が入りました》


そのアナウンスにあたしは目を見開いた。