どうせならサプライズしたいけど、買い物だと仁坂着いてくるし、絶対1人で行かせてくれないし・・・。

「これはほんのご挨拶だよ。当日はもーっとデカいの持ってくるから」

にししっと企むまどかちゃん。

「やめろ。偲がむせるでしょ」

それと対照的に蔑む仁坂。

そんな顔、人に向けちゃダメでしょう!?

私の視線に気づいた仁坂はいつもの顔に戻る。

「どーしたの偲」
「人を蔑むのはどーかと思うよ?」
「?」

仁坂は無意識にそんな顔をしていたそうだ。

無自覚イケメンこっっっわ。

凶器!新手の凶器!

仁坂から私が数歩引くのを見て、まどかちゃんがコソッと「ねぇ、今日仁坂くんの誕プレ買いに行こっ?」と提案してくれた。

「うん!行く!」

まどかちゃん、ナイスタイミング!

「コソコソ話して何話してるの?」
「女子だけの秘密でーす!」

えへへとまどかちゃんがおどけて笑う。