なーんだ。思ってたよりも私の扱い適当なんだ。

そっかぁ。

あれ、嫌だなー泣けてきた。

自分を明るく保とうと思っているのに、涙がポロポロと零れてくる。

カッコ悪。

泣くところじゃないよ。

どのみちいつかは知ることだったじゃん。

それが今だっただけ。

もっと早く聞いていればこんなに傷つかなくて済んだのかな・・・?

今日はずっと楽しかったのになぁ。

「なーんてね。嘘だよこんなの」
「・・・・・・え?」
「そこらのどうでもいい人に話すやつだし。高校に入った理由は本当だけど」

仁坂は私を後ろから抱きしめて肩に頭を乗せた。

「上手く説明出来ないけどさ、偲が死ぬって知ったとき、胸が押しつぶされたのかと錯覚した。
偲を死なせちゃダメだって強く思ったし、壊れるかとも思った。

絶対、失いたくないとも・・・。

偲は俺にとって、出会った時からずっと、唯一無二の特別な人だから」