でも元々それおかしいからね?
こんなので女たらしてたらさすがの私でも説教するからね!?

「やっぱり俺のこと嫌いになった・・・?」

むしろ逆だよ。

勘づかれてないみたいでよかったー。

「そんなわけないって言ったでしょ!」

照れ隠しに仁坂にデコピンをお見舞いする。
「・・・そっ」
私の態度に安心したのは仁坂は調理を再開した。





「おはよーしのちゃん!仁坂くん!」

教室に入るなりまどかちゃんが私に抱きついてきた。
それをよろめきながらも受け止める。

「おはよ!」
「おい谷口あんま偲に引っ付くな」

仁坂はまどかちゃんに抱きつかれた私を、また自分の方へと寄せた。

「!」

ほぼ日常と化しているにも関わらず、私はついそれに過剰に反応してしまった。

それに気づいたまどかちゃんはニヤァと笑って私と仁坂の距離を遠のかせ、教室の隅へと移動した。