どう見たって普通に出かける格好だ。

「仁坂今日学校は?」
「今日は休んで偲の物買いに行く」
「え!?そんなのいいよ学校に行きな?申し訳ない!」

私は左手をブンブン振って学校に行くことを勧める。

「俺がしたくてしているんだから変に気にしないでいいから」
「・・・そう?」

それは全く効果がなく仁坂は揺るがない。
まぁ最終的に決定権は仁坂にあるからこれ以上口出しはしない。

私は仁坂に従うことにした。



化粧っ気のない私の身支度は速かった。

持ってきた自分のグレーのパーカーに仁坂の他のハーフパンツを借りた。
部屋着として何着か持っていたようだ。

仁坂の隣に並ぶの自分の庶民感が目立って少し恥ずかしかった。

どうせ私服を買ってもらうのなら仁坂の隣にふさわしいのがいいな。

電車に揺られ辿り着いたのはここらで1番大きなショッピングモール。

「でっっか・・・・・・!!」
「そう?」