何でお金持ちの家具ってガラス張りが多いんだろ・・・?割れないの?あ、強化ガラスか。

そんなバカみたいなことを考えていると朝食が運ばれてきた。
目玉焼きにベーコンの乗ったトースト、シーザーサラダ、ブラックコーヒー。

私史上1番豪華な朝食に感激する。

「私こんなの初めて!ありがとう仁坂!」
「偲は何回お礼言うの」
「何回も!だって何回言っても足りないんだもん!いただきまーす!」
「あっそ」

仁坂は自分の分の朝食も持ってきていて私の正面に座った。
今まで横並びでしか座ったことがなかったから、少し緊張する。

「何これ美味しい。凄い。仁坂天才!」

目をキラキラさせながらそう伝えると仁坂はニヤッと笑った。

「そりゃそうだ。家のシェフに仕込まれたんだよ舐めんな」
「えーさっすがお金持ち!」

ここでふとあることに気づく。

私の記憶が正しければ今日は木曜日だ。
祝日でもないただの平日。

それにも関わらず仁坂が来ていたのはグレージュのニットセーターに下からロング丈タンクトップを覗かせており、黒スキニーパンツをはしていた。