「義理の兄になるかもしれない俺にそんな態度でいいのかよ」

「それを言うなら貴方も同じです。義理の弟を今からいびって楽しいですか?」


「はぁ? そっちから喧嘩売ってきたんだろ」

「僕の前で悠とイチャイチャしてたのが悪い。僕はそれを宣戦布告ととらえました」


さすがに片方が悪いなんて決められない。それに、これは口喧嘩。

しかもお互いに最初から喧嘩腰だし……。


見てるこっちはヒヤヒヤ。普通に怖い。


殴り合いの喧嘩になったりしたら嫌だ。

その前に私が止めないと。


「紅蓮先輩、お兄ちゃん喧嘩しないで!」


バッ! っと2人の間に入る。


「私はどっちが悪いかなんて責めたりしない。だから仲直りして」


「うっ。悠がそういうなら仕方ない。如月とか言ったか?さっきは悪かった。俺も大人げなかった」

「僕もすみませんでした」


お互いに謝ってくれた。

喧嘩が止まって安心した。


正直私が言って止まるのは予想外だったけど。