隣の席の一条くん。

一条くん、嘘をついている。


保健室ではわたしといっしょにいたし、それに教室に戻ってくるまでは、一条くんにっ――。


さっきのことを思い出したら、一瞬にして顔が熱くなった。


「…あれ?なんかひらり、顔赤くない?」

「そ…そんなことないよっ!」


いくら親友の彩奈でも、一条くんにお姫様抱っこされていましただなんて、恥ずかしくて言えない…!



その日の帰り。