隣の席の一条くん。

「一条くん、教室に戻ろっ!」


わたしは、一条くんのシャツの袖を引っ張る。


「花宮さ〜ん。体調どう?」


それにちょうど、保健室の先生がカーテンを開けて様子を伺いにきた。

そこで、いっしょにいた一条くんと目が合う。


「…一条くん。サボりとか言って、花宮さんを口説きにきたの〜?」


ニヤニヤしながら、肘で一条くんを突付く。


…もうっ、先生。

そんなわけな――。