隣の席の一条くん。

「わたしのことはいいよっ。エリさんにちょっかいかけちゃったのは、わたしのほうだから」

「だからって、こんなことしていい理由にはならない」


…一条くんが怒ってる。


こわいイメージだったときの一条くんの表情とは、まったく違う…。

本当に怒っているときは、こんな顔をするんだ。


今からでも、エリさんのいる教室に乗り込みに行きそうな勢いの一条くん。


するとそのとき、6限の終わりを告げるチャイムが鳴った。