隣の席の一条くん。

「なぁなぁ、なんで金髪なの〜?先生に怒られない?」


爽太くん、もうやめて…!

これ以上一条くんを刺激したら、なにが起こるかわからない。


クラスのみんながこの空気の異変に気づいて、目を向けた――そのとき。


「その髪色、めっちゃかっこいいよな〜。オレ、そういう髪型に憧れてるんだよな〜」


ピリついた空気に、気の抜けた爽太くんの話し声。

思わず、目が点になる。