隣の席の一条くん。

顔の筋肉を緩めて、笑顔もつくる。


「隣の席同士、これからよろしくね!」


そう言って、振り返ると――。


「ああ、よろしく。花宮さんっ」


聞き覚えのある声。

そして、わざとらしく聞こえる『花宮さん』という呼び方。


なんと、隣の席に座ったのは――。


「晴翔っ…!?」


…だった。



こんな偶然…あるだろうか。


中学のときよりも1クラスの人数が多くて、晴翔と隣になる確率なんてとてつもなく低いのに…。