隣の席の一条くん。

慌てて電話に出ると、なぜだか雑音がすごい。

晴翔の声も聞き取りづらい。


〈なんか声が聞こえづらいんだけど…、電波でも悪いの?〉


そう聞いてはみたけど、この音は雑音ではなく雨音だということに気づいた。


〈晴翔、…外にいるの?〉

〈うん、まぁ〉


返事をする晴翔の声といっしょに、電話越しから救急車のサイレンの音が聞こえた。


徐々に大きくなるサイレン音。