隣の席の一条くん。

急に会話が途切れたわたしを不思議に思って、晴翔が聞き返してくる。


〈…ううん!なんでもないのっ…〉


そうは言ってみたけど、なんでもないわけがなかった。


言葉に詰まる。

楽しいはずの晴翔との電話なのに、べつのことが気がかりで、頭になにも浮かんでこない。


〈ひらり、なんかあった…?〉


顔は見えなくても、わたしがいつもと様子が違うことに晴翔が気づいた。